KEK宇宙物理グループは総合研究大学院大学(総研大)の大学院教育を担っています

総合研究大学院大学高エネルギー加速器科学研究科素粒子原子核専攻に入学することで、 KEK宇宙理論グループで宇宙物理学が学べます。詳細はこちらをご覧ください。

総合研究大学院大学で宇宙を学ぶ

総合研究大学院大学(総研大)には宇宙に関することを学べる専攻が以下の三つあります。

この中で我々の属する素粒子原子核専攻では、宇宙論や初期宇宙、高エネルギーのガンマ線・ニュートリノ・宇宙線を放射するような高エネルギー天体現象、KEKという地の利を生かしたダークマターなどの素粒子論と宇宙物理の境界領域などの研究に特徴があります。詳しくは研究内容や以下の総研大KEKでの宇宙理論のスゝメをご覧下さい。

総研大KEKでの宇宙理論のスゝメ

今回は総研大・高エネルギー加速器科学研究科・素粒子原子核専攻(略して総研大KEK)で宇宙理論の研究ができることを紹介します。皆さんの中には、KEKと聞くと素粒子や原子核の研究しかできないと思われている方も多いのではないでしょうか?実際、専攻名も素粒子原子核専攻ですが、2007年頃から事情が変わってきています。KEKも宇宙の研究に本腰を入れはじめたのです。これから宇宙の謎の解明を目指す熱意あふれる方には必見のKEKの魅力をお伝えできれば幸いです。

KEKに宇宙理論グループが創設されたのは2007年半ばです。これには宇宙と素粒子・原子核の研究の結びつきが最近ますます強くなっているという背景があります。同時期にCMB(宇宙背景放射)実験グループも設立され、これまでのBESS実験グループと合わせ、KEKにおける宇宙の研究が本格化しています。

新しい理論グループを立ち上げるために、フレッシュでやる気に満ちたスタッフがやってきました。そのもとに数多くの優秀なポスドクも集まり、KEK宇宙理論グループはわずか数年で日本を代表する研究室に成長しました。非常にアクティブで、年間20本以上の論文が出ています。

KEK宇宙理論グループがカバーする分野は最先端の宇宙物理一般で、宇宙論から高エネルギー天体まで幅広く研究しています。

重力・素粒子・原子核に関する基礎理論に基づいて、新たな天体現象や宇宙の起源と進化の謎を追求するのです。最新の観測事実を通して最先端の基礎理論を検証し、最終的には新たな自然の側面を明らかにすることが目標です。具体的な研究の一例を挙げると、

  1. インフレーションモデルの構築
  2. ブラックホールや中性子星などにおける高エネルギー素粒子生成
  3. ダークマターと宇宙論・宇宙物理学

などがあります。

KEK宇宙理論グループが他機関に比べて恵まれていることの一つとして、KEK理論センターという巨大研究室の一員であることが挙げられます。KEK理論センターはスタッフ20名越、総勢約100名からなり、素粒子現象論、弦理論、格子ゲージ理論、原子核ハドロン、そして宇宙物理の研究が行われている世界的な研究拠点となっています。グループ間の垣根は低く、セミナーや研究会が共同で行われています。それゆえ新入生が活躍できる新たなフィールドが提供されているといえます。

KEKのメリットはこの他にもたくさんありますが、中でも、

  1. 優秀なスタッフ・ポスドクが数多く集まる世界でも最大級の研究所。
  2. 全国・世界からビジターが頻繁にやってきて、(英語でも)セミナー・研究会が常時行われている。
  3. 学生に比べてスタッフが多いので教育がきめ細やか。
  4. RA制度があり経済面での心配が少ない。
  5. 実験グループと日常的に密接な交流がある。

などが挙げられます。

大学自体の知名度は確かに東大・京大ほどではないかもしれません。ですが、業界の中での知名度は決して低くありません。宇宙の研究室ができてまだ日が浅いので、むしろ新人は目立ちます。そもそも、研究者として一人前になるには、自分自身が世界で名を挙げる必要があります。その際に、所属大学の知名度は全く関係ありません。良い研究環境のもとで良い研究をすればいいのです。素粒子・原子核では既に教育機関としての実績があるので、宇宙に関しても時間の問題です。

総研大KEKキャンパスのあるつくば市も急速に発展を遂げていて、ますます住みやすいサイエンスシティーになっています。つくばエクスプレスで都心まですぐです。学園都市として約50年経った今、つくば市は単なる人工的な町を脱却し、文化を芽生えさせています。この最高の研究環境の中で、近い将来、第2の小林誠が生まれるのかもしれません。